【試してみよう】揺れながら落ちる!?絶滅危惧種の魔球パームボール
今も昔も使い手はごくわずか。パームボールとは・・・
友達同士でキャッチボールをしている時、ふざけて変化球を投げ合う。そんな経験をお持ちの方は多いのでは?
カーブやスライダーから、投げた人もどう変化するか分からない魔球ナックルなど・・・
ただ、「パームボール」に挑戦したことがある方はなかなかいないのではないでしょうか?
そもそもパームボールとはどんな球?
パームとは英語で「手のひら」を指します。変化の種類としては縦に落ちる変化球に分類されますが、フォークよりも緩やかな球速のまま落ちる軌道は独特で、「揺れながら落ちる」と表現されることもあります。
また、同じように緩やかに落ちるチェンジアップは、思い切り腕を振ることで直球と錯覚させるボールなのに対し、パームはボールを手のひらで押し出して投げるボールですので、似て非なるものと言えます。
プロ野球ではどんな使い手がいた?
小山正明(元阪神、他)
- 856試合 320勝 232敗 防2.45
テスト生として入団するも、パームを取得したことをきっかけに大活躍。1953年から1973年にかけて320勝をあげました。
帆足和幸(元西武、他)
- 267試合 90勝 65敗 防3.90
落ちるボールを習得しようとするも、指が短かったため、フォークボールを断念。そこで高校の先輩からパームボールを教わり、後に帆足投手の代名詞ともなりました。ストライクをとるパームや速いパームなど数種類を使い分け、ライオンズのローテーション投手として活躍しました。
浅尾拓也(中日)
- 402試合 38勝 21敗 防2.32
中日のリリーフエースとして一時代を築いた浅尾投手が現役選手では唯一の使い手ですが、使用していたのは先発として投げていた2009年までで、リリーフに転向した2010年以降は抜けることが多いこともあり、封印しているようです。
なお、パームは日本で生まれた変化球のため、メジャーリーグには「パームボーラー」は存在しませんが、トレバー・ホフマン投手(パドレス他)が同じように手のひらで押し出すような投げ方のチェンジアップを武器に活躍しました。
日本ではほぼ絶滅状態のパームボール。投げ方は意外と簡単?
日本では現役唯一の使い手である浅尾投手が封印している上に、メジャーではそもそも存在しない。なかば絶滅状態にあるパームですが、実は投げ方はあまり難しくはありません。
①握り方
人差し指、中指、薬指の三本の指をボールの上に浮かせ、親指と小指で軽くはさみます。手のひらで包むようなイメージで持ちましょう。握る面の下の部分を手の平で包み込みます。
②投げ方
リリース時に、手首を使わずに手のひらで押し出すような感覚で投げます。手をパーに開きながら押すようなイメージだとちょうどいいかもしれません。
③コツ
チェンジアップと同じく、ストレートと錯覚させることでより効果的になります。ボールをリリースする瞬間まで、何の球種を投げるかわからないようにリリースを練習しましょう。
意外と簡単に投げられることがおわかり頂けたでしょうか。他の人がなかなか投げないプレミア感も得られるかも!?
ぜひ一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
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