【中学生の甲子園が誕生!?】新たな大会「全国中学生都道府県対抗野球大会」の期待と懸念
- 2018/4/20
- アマチュア野球
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KWBボールの大会が一新!各都道府県の選抜チームが激突することに
先日、毎年夏に開催されていた「U-15全国KWB野球選手権大会」が、2018年からリニューアルすることが明らかになりました。
関係者が「中学年代の国内最高レベルの試合が静岡県の東部、伊豆で展開される」と期待する新たな大会。「中学生の甲子園」を目指す構想。
日本野球界にとって、大きな動きとなりそうなこの大会のリニューアル。今回の発表から湧き出る、期待と懸念を考えてみました。
大会リニューアルのきっかけはM号球導入
- 大会名称
U-15全国KWB野球選手権大会
→ 全国中学生都道府県対抗野球大会in伊豆 - 使用球
KWBボール (※1)
→ M号ボール - 出場枠
16チーム
→ 47都道府県50チーム(原則として各都道府県の選抜チーム) - 日程
9月21~25日 - 会場
従来の伊豆市を中心に沼津・三島・熱海・伊東・伊豆の国各市を加えた計6市8球場を使用予定。
今回の規模拡大のきっかけの一つとなったのが、軟式ボールの規格変更。2018年から中学野球で使用される軟式ボールが、B号球からM号球に変わります。
M号球はKWBボールと同素材・同構造。大会に参加する選手の裾野が広がり、これをきっかけに使用球をM号球に変更・出場チームの規模拡大を方針に掲げ準備しているとのこと。
高いレベルでの切磋琢磨の期待と「投手酷使の大会」への不安
今回の大会が開かれることで、中学の選手たちに新たな目標ができ、選手同士が切磋琢磨する機会が与えられることでしょう。また、野球ファンにとっても、未来の甲子園球児、プロ野球選手を早い時期から観ることができ、楽しみが増えていきます。
しかし、期待や楽しみだけではありません。
今回の発表で、明らかになった大会概要から浮かび上がる不安もあります。
5日間という過密日程の中、50チームが激突。おそらく一戦必勝のトーナメント大会であると予想されるため、投手を中心に、選手の酷使が不安視されます。近年特に、高校野球 甲子園が「選手酷使・投手酷使」と指摘されている今、「全国中学生都道府県対抗野球大会」がその二の舞となる可能性もあります。
高校生よりも一層、育ち盛り・伸び盛り中学生。そんな選手たちに無理をさせない大会設計が必須になるでしょう。1試合での投球過多や連続登板を防ぐルール作りなど、打つべき手は様々あります。
新たな試みをきっかけに、柔軟に改善できる体制作りを
使用球の変更や出場チームの増枠。一新とも言える改革を行った日本KWB野球連盟。2018年に最初の大会を開催し、上記の期待・懸念を含め、「やってみて見えてくるもの」があるでしょう。
そこから、浮かび上がった課題に対し、柔軟に、即座に対応策を打てる体制ができることを。そして、未来の野球界を支える球児たちにとって、ベストな大会になることを期待していきましょう。
(※1) KWBボールとは
KWBボールの素材は軟式球と同じゴムで出来ていますが、重さ・大きさは硬式球と同様です。中身が空洞になっている為、衝撃加速度や圧縮荷重値は硬式球の役3分の1という事もあり安全性が高い事も特徴になっています。
素材がゴムの為、シニアでの経験がなくても違和感がなく馴染む事が出来きて硬式球へのスムーズな移行がする事が出来る、いわば「軟式と硬式をつなぐ架け橋」と言えるでしょう。以前は、「Kボール」と呼ばれ、2015年からは「KWBボール」と改称されました。
「KWBボール」の由来は「K=体に優しく安全で、硬式野球への架け橋 W=世界に通じる B=ボール」
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