「数少ない天才の一人」イチローも認めたスーパーキャッチャー!城島健司の過去・今・未来

  • 2015/12/29
  • 「数少ない天才の一人」イチローも認めたスーパーキャッチャー!城島健司の過去・今・未来 はコメントを受け付けていません






日本人初の大リーグ捕手!

古田敦也、谷繁元信、矢野燿大、阿部慎之助、里崎智也…。これらの選手は平成のプロ野球界を引っ張ってきた代表的なキャッチャーと呼べるでしょう。それぞれに共通するのはチームのリーグ優勝、日本一に正捕手として活躍しただけでなく、打撃面でも貢献したまさにチームの顔と呼べる存在だったという点です。また、それぞれオリンピック予選、オリンピック本戦、WBCなど国際舞台でも日の丸を背負って戦ったという共通点もあります。

そして、もう一人プロ野球界を代表するキャッチャーとして忘れてはいけない存在がいます。ダイエー、ソフトバンク、阪神というセパ両リーグの人気球団で正捕手を務め、2006年~2009年には日本人史上初の捕手としてメジャーリーグ、シアトルマリナーズでもプレーした城島健司さんです。

スポンサードリンク


 

王さんに心酔しダイエー入団

プロ入りしたのは1994年。王貞治さん(現ソフトバンク会長)に憧れていた城島選手は、高校卒業後、将来的な巨人への逆指名を見据えて駒沢大学への進学を取り付けていました。しかし、当時のダイエー・ホークスの代表取締役専務で『球界の寝業師』の異名を取った根本陸夫さんがドラフト会議においてドラフト1位で強行指名したこと、また憧れである王貞治さんが翌1995年シーズンからダイエーの監督に就任することを知り、高校卒業後にプロ入りすることを決意します。

入団当初から打撃力では非凡なものを見せていたが、ワンバウンドの投球を捕球することができないなど、守備面で多くの課題を抱えており、野村克也さんや森祇晶さんなどOBからは『キャッチャーに向いてない』と酷評されていました。

しかし、入団3年目の1997年シーズンに一軍のレギュラーに定着し打率.308を記録すると、工藤公康選手や武田一浩選手など当時のダイエーを引っ張っていたベテラン投手の存在にも助けられ、パ・リーグを、そして球界を代表するキャッチャーへの階段を一歩ずつ進んでいきます。

 

日本を代表する捕手に

2000年代に入るとその才能を思う存分発揮することになります。ダイエー(2005年からはソフトバンク)では正捕手に君臨する傍ら、松中信彦選手、小久保裕紀選手、井口資仁選手らと強力な打線の一角を担います。そして、2003年には1963年の野村克也選手以来史上2人目となる捕手としての全試合フルイニング出場を達成し、打率.330(リーグ6位)、本塁打34(リーグ3位)、打点119(リーグ2位)という成績でパ・リーグのMVPを獲得し、パ・リーグだけでなく日本を代表するスーパーキャッチャーとしての地位を不動のもとにしました。

スポンサードリンク


 

前例のない捕手でのメジャー挑戦

2006年にはFA権を行使してメジャーリーグのシアトルマリナーズへ移籍を果たし、日本人初の捕手としてのメジャーリーガーとなります。『打者が打てない確率の高い球を投げさせる』という日本の考えに対して、『投手が一番投げさせたい球を投げさせる』というアメリカの考えや言葉の壁など、少なくはない問題を抱えながらも、移籍一年目からマリナーズのレギュラー捕手に定着し、打率.291、本塁打18、打点76を挙げるなど通算四年間メジャーでプレーし、日本プロ野球界の歴史に新たな1ページを書き加えました。

「ジョーは数少ない天才の一人だと思う」

 

「野球を好きなうちにやめたいって言いながらも、釣りの方が好き。そこがアイツの面白いところ。釣りが1番、野球が2番。それであそこまでの(存在になる)選手というのはやっぱ天才だろうね」

これは2012年に現役引退表明をした時にマリナーズ時代の同僚、イチロー選手が残した言葉です。日本人としてアメリカメジャーリーグの舞台で四年間、また2009年にはWBC日本代表として苦楽を共にした日本が世界に誇る天才バッターに、天才に言わしめるほどの存在。その裏には見えない苦労もあったはずですが、その姿も間近で見てきたイチロー選手だからこそ言える言葉だったのでしょう。

 

現在は地元九州で釣りタレント

日本に帰国後は、2010年~2012年に阪神タイガースで3年間プレーした後、現役引退を表明しました。現在は地元九州で、プロ野球選手時代から『野球よりも好き』と公言していた釣り関連の番組に出演するなど主にタレントとして活動しています。2013年には自身の冠番組、『城島健司のJ的な釣りテレビ』を持つなど”第二の人生”を送っています。

プロ野球界への復帰はあるのか!?

そんな城島さんですが、今後再びプロ野球界へ戻ってくる可能性はあるのでしょうか。現役時代の実績、物怖じしないそのキャラクター、チームを引っ張るリーダーとしても申し分ない『城島健司』という存在をプロ野球界は放っておいていいのでしょうか。球界の捕手不足が叫ばれている現在の日本プロ野球界に必要な存在の一人が、城島健司という男の存在ではないのかと感じるのです。

「彼はアピール力を持っているし、野球だけではなくなかなか面白い人生を歩んでくれるのではないでしょうか。チャレンジ精神旺盛な人生を歩んで欲しいですね。でも、そのうち野球の虫がうずき出すと思いますよ。そういう所(指導者)でもチャレンジして欲しいですね」

城島選手に対してこのような言葉を残したのは、彼が子供の頃から憧れプロの世界に導いた恩師、王貞治さんの言葉です。王さんの言葉通り城島さんがプロ野球界へ戻ってくる日は来るのか。いつか、その日が来るのを楽しみに待っていたいものですね。

スポンサードリンク

記事のシェアありがとうございます!
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Avatar photo

井本 佳孝

投稿者プロフィール

兵庫県生まれ愛知県出身/AB型/
【好きなチーム】
阪神タイガース
ニューヨーク・ヤンキース

【得意ジャンル】
プロ野球
MLB

【ライター実績】
『サッカーキング・フリー』原稿執筆
『サッカーキング・オピニオン』ライター
無料歌詞検索サイト『Utaten』コラム執筆


いいね!して
いち早く記事を読もう!
   ▼
   ▲
G-TIMESベージに[いいね!]しよう!



この著者の最新の記事

関連記事

ピックアップ記事

  1. [ad_res_mid] 2024年は、侍ジャパンにとって重要な年となります。3月には侍ジャ…
  2. 大谷翔平は、その二刀流の才能と圧倒的なパフォーマンスで、世界中の野球ファンを魅了しています。しかし…
  3. 「コンディショニング科学」の観点から研究した結果、体重とスイング速度の関係よりも、除脂肪体重とスイ…
  4. ※書籍「超える技術」からの一部転載です 私が野球を始めたのは8歳からで、小学3年生の時である…
  5. 十六歳で野球で渡米しメジャーリーグを目指してアメリカ各地を転々としていたというサバイバル生…
ページ上部へ戻る