【工場潜入取材】新軟式ボール導入で ビヨンドマックスの威力はどうなる? 気になる疑問をミズノの人に直接きいてみた!

  • 2017/8/10
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「間違いなく飛ぶ」新しいビヨンドマックスはこうして作られた!

今年9月の発売を前に、少しずつ情報が明らかになってきている新軟式ボール「M号」

「硬く・大きく・重くなり、反発係数と空気抵抗を下げた。」

ボールが変わることで、試合展開や戦略の大きな変化も予想されます。

  • 硬くなり、縫い目が増えたことで、力の伝わった伸びのあるストレートが投げやすくなる。
  • バウンドは低くなり、地を這うゴロが増える。
  • エンドランを仕掛ける際、叩いて打球を高く上げるのが難しくなる。
  • 内野のポップフライは減るが、外野フライは高く上がるようになる。
  • 空気抵抗が減るため、変化球はより変化量が大きくなる。
  • ボールが硬くなり、デッドボールの痛みが増す。

そこで気になることがもう一つ。

「野球道具も変化があるのでは?野球道具の新軟式ボール対応、どうなっているの?どう変わるの?」

気になる・・気になる・・

ならば直接野球道具メーカーの人に話を聞きに行ってみよう!ということで、

今回は第1弾。ミズノ社の岐阜・養老工場に向かい、ビヨンドマックス開発担当の城市さん、企画担当の三上さんに聞いてみました。

▼目次

  1. 硬いボールに合う、そしてこれまで以上に飛ぶバットの開発を決定
  2. 20種類以上から選ばれた最もよく飛ぶ素材
  3. マシンだけでなく、実打でもテスト。担当者自ら1日500球!
  4. 新ビヨンド生みの親が予想する軟式球界の未来

ビヨンドマックスの開発を行なっている岐阜・養老工場へ!

硬いボールに合う、そしてこれまで以上に飛ぶバットの開発を決定

新軟式ボールの導入が伝えられた時、プレーヤーたちは驚きや疑問、多くのリアクションがあったことでしょう。

「軟式ボールをより遠くへ飛ばすこと」を追求し続けているビヨンドマックス。その企画・開発を担っているお二人は、どのような感想を抱き、動き出したのでしょうか。

新ビヨンドマックスの開発担当の城市さん(左)・企画担当の三上さん(右)。城市さんはビヨンドマックスキングからビヨンドのバット開発に携わっています。

三上 「新軟式ボールの導入が決まって、すぐに新軟式ボール対応のビヨンドの開発に動き出しました。これまでの新バットの開発では、過去のビヨンドを上回る飛距離を出すことを考えてきました。

従来のビヨンドで新軟式ボールを打っても問題はなく、飛距離も伸びます。ですが、今回も同様に、新軟式ボールに『対応』しているだけでなく、これまでのビヨンドマックスを上回る飛距離を出そうと考えました。」

城市 「新軟式ボールの一番の変化は、やはり硬さです。硬くなるということで、バットへの衝突が今までのボールと変わって来ます。ですが、柔らかくなろうが硬くなろうが、それにあった打球部を作ればいいということで、開発に関して不安はありませんでした。

この硬いボールに最適な素材を選び、打球部を作っていくことが最大のポイントになると思い、そこに集中して開発を進めました。」

 

20種類以上から選ばれた最もよく飛ぶ素材

-その新しい素材を選ぶ際、何種類くらい試したのですか?

城市「通常は10種類程ですが、今回は15~20種類くらい試しました。新軟式ボールへの移行に間に合わせるため、急ピッチで開発を進めました。」

新軟式ボールに対応し、かつ過去のビヨンドの飛距離を超える、そんな新たな打球部の素材を選んだと胸を張るお二人。新しいビヨンドの開発期間は、通常2年かかるとのこと。

しかし、来年度の新軟式ボールの導入に間に合わせるため、1年という通常の半分の開発期間で、倍の打球部素材を試し、最適な打球部を作り出しました。

 

-具体的に新ビヨンドの打球部は何が大きく変わったのですか?

城市「打球部の素材を「フラルゴPUフォーム」という新しい素材に変更しました。実は以前のものより打球部が少し柔らかくなっています。反発力耐久性の2つの点から、新軟式ボールに最適な素材を打球部に採用しました。」

通常の半分の開発期間で、倍の数の候補素材を試し、誕生した新たなビヨンドマックス。

マシンだけでなく、実打でもテスト。担当者自ら1日500球!

そこで気になってくるのは、「反発力と耐久性を、どのようにテストしているのか?」ということ。なんとそのテストの様子を実際に見せてもらいました。

様々な打点・スイングスピードの組み合わせることができ、どの打点・スイングスピードでも飛距離が向上していることを確認していきます。

広い敷地に向かってマシンが打球をかっ飛ばす!

マシンで打った打球は、こちらのモニターから打球の飛距離・角度・速度などを詳しく確認することができます。

 

他にも、

  • 空気銃のようなバズーカから発射されたボールを、固定されたバットに向けて打ち出し、反発係数を計るテスト。
  • アマゾンの奥地のような室温・湿度の過酷な環境で、耐久性を測るテスト。

などなど。様々な方法で隅々までテストしていました。

城市 「また、自分たちで2、3日打ち続けるという実打テストもあります。」

-!?

城市 「多いときは5、6人、人がいないときは1、2人で打ち続けます。1日500~600球くらいですね。結構地道な打ち込みです(笑)。」

速めの球速に設定されたマシンのボールを、見事に打ち返す城市さん。

-凄い・・バッティングが良くなりそう。なぜ実打テストを行うのですか?

城市 「実際の打撃では、芯だけでなく、詰まったり、こすったりいろんなケースが出て来ます。様々な打撃を繰り返しにも耐久できるかどうかを、実打でテストします。そこで大丈夫と判断された後、製品化という流れになります。ちなみに、来たボール全てを打ち返すので、そこまでバッティングは良くなりませんよ。エンドランは上達しているかもしれませんが(笑)。」

新軟式ボール導入の一報から、一早く動き出し、そして手にマメを作り、短期間で多くの試行錯誤を繰り返した今回の新ビヨンド開発実験。

 

打ち合いが増え、引退したての硬式出身選手が脅威に!?

最後にお二人に、「新軟式ボール、そして新ビヨンドでどのように軟式球界が変わるのか」を聞いてみました。

三上投球や打球が速くなり、より試合のスピード感が上がると思います。また、ボールが硬くなったことで、硬式をやっていった選手はプレーしやすくなると思います。昔硬式野球をやっていて、しばらく野球から離れていた選手が、もう一度草野球をするきっかけになったら嬉しいです。」

城市「新ビヨンドと新軟式ボールの組み合わせで、ホームランは間違いなく出やすく、点も入りやすくなり、もっと軟式野球が面白くなっていくと思います。」

-野球の醍醐味である「ボールを遠くへ飛ばす」体験が身近になり、さらに、ボールの今回のボールの変化で硬式経験者が軟式野球に慣れるハードルが下がるということですね。引退したての硬式出身選手がすぐに草野球で脅威になるかもしれませんね。

三上「テストを繰り返し、新軟式ボールにより適した素材を選んだので、飛距離アップは間違いないです。

野球選手の夢はやはりホームランを打つことだと思うので、これで一本でも多くのホームランを打って野球を長く楽しんでもらいたいです。」

「間違なく今よりホームランが打てるようになる」と自信たっぷりのお二人。早く新ビヨンドで新軟式ボールを打ってみたい!

 

「硬くなった新軟式ボールに対応するため、何千何万球の打撃への耐久性と反発力の高さを兼ね備える」

そして、

「これまでのビヨンドマックスを超える飛距離を出せる」

そんな素材が、新軟式ボール対応の新ビヨンドには打球部に採用されました。ただ「新軟式ボールに対応する」だけでなく、

新軟式ボール導入をチャンスと捉え、「ビヨンドマックスをさらに進化させるその強い思いが伝わってきました。

 

開発・企画担当の城市さん・三上さんが自信を持って完成させた、新軟式ボールをかっ飛ばすために作られた新ビヨンドマックス。詳しい情報の解禁はもうすぐです!

– 2017.8.10

———

そして、2017年8月18日。

ついに「BEYOND MAX GIGAKING (ギガキング) 」2017年11月発売という知らせが!

http://www.mizuno.jp/baseball/products/beyond_max/

9月中旬にはいよいよ新軟式ボール解禁。

新ビヨンド「GIGAKING」で一足早くバッティングができるイベントを企画中。ご期待ください!

– 2017.8.29

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吉田 将来

投稿者プロフィール

GiGAthlete inc. Marketing

2006年夏の甲子園決勝再試合。
斎藤佑樹投手に憧れ、早稲田実業硬式野球部に入部。
2年秋からマネージャー兼助監督

大学1年時から株式会社ギガスリートにインターンとしてジョイン。
草野球リーグG-LEAGUEの飛び込みグラウンド営業や、
野球特化メディアの運用・記事執筆を担当。

大学卒業後、ギガスリートに新卒入社。

現在は、ビヨンドマックス ホームラン競争 企画・動画制作も行なっています。

Twitterでは、野球に関する様々な情報・意見もつぶやいています!
https://twitter.com/my_fyutya
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