一本足・調理師・高校野球未経験〜個性的なストーリーを持つ育成選手たち
- 2018/3/16
- プロ野球
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応援したくなるストーリーを持つ選手たちの、成長を応援してプロ野球をもっと楽しもう!
アマチュア時代から注目を浴び、プロ入り後も第一線で活躍する選手もいる一方、アマチュア時代から無名で、育成選手でプロ入りし、支配下登録を目指している選手もいます。
普段脚光をあびることの少ない育成選手ですが、各選手に注目すると、育成選手としてプロ入りするまでに特殊な経歴や苦労がある選手や、個性的な強みを持っています。
今回はそんな育成選手の中から、特に光る個性、光る能力を持つ4選手を紹介します。
「地元のホークスだから」育成でのプロ入りした早稲田大学の「和田二世」
早稲田大学 大竹耕太郎(済済黌ー早稲田大学ー福岡ソフトバンクホークス育成ドラフト1位)
182cm72kg、長身細身のスリークォーター左腕。スライダー・ツーシーム・カーブ・チェンジアップを投げ分ける。出所に見辛さのあるフォームと投球スタイル、そして大学の先輩であることから「和田毅二世」と評されています。
強豪社会人野球チームからの誘いもある中、進路は社会人の誘いを断ってプロ一本に絞ります。運命のドラフト当日。福岡ソフトバンクホークスから育成4巡目で指名を受けます。育成選手での指名となるも、「行きたいと思ったのは地元のホークスだから。入り口は違うけど、能力次第」と語っています。
調理師免許を持つトルネード右腕
高井俊(東北-新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ-2016年 読売ジャイアンツ育成ドラフト1位)
東北高校卒業後、「自分のレベルではついて行けない」という理由で大学野球の誘いを断り、調理専門学校に通います。野球の第一線から離れ、調理師免許も取得する傍で、友人の誘いで入った軟式クラブチームに加入。スピードが出づらいと言われる軟式ボールで146キロをマークしていました。国体で敗戦した負けた悔しさから「本気で野球がしたい」という気持ちが強まり、再びプロを目指し、トライアウトを経て、新潟アルビレックス・ベースボール・クラブに入団しました。
投球フォームをトルネード投法に変え、球速アップに成功。最速152キロを投じるまでに成長します。その後、2016年の育成ドラフトで1位指名を受け、読売ジャイアンツに入団します。
2017年のウインターリーグでは、4試合8回2/3を投げ、10奪三振 防御率1.27の好成績をマーク。飛躍へ期待がかかります。
甲子園で猛打 荒川コーチ直伝一本足打法
渡辺勝(東海大相模ー東海大学ー中日ドラゴンズ育成ドラフト6位)
中学時代は戸塚シニアに所属。王貞治の恩師 荒川博コーチから指導を受け、一本足打法を習得。当時、荒川コーチの教えの通りの打ち方ができず、涙を流すこともあったと言います。
その後、東海大相模に進学すると、1年秋から1番打者として活躍。甲子園通算11試合 打率.408 (49打数20安打) 7打点をマークしました。
東海大学を経て、2015年ドラフト会議で中日ドラゴンズに育成6巡目で指名され、入団。
荒川博コーチの「最後の弟子」として、一本足打法を貫き、2017年のウインターリーグでは、16試合で打率.323 2本塁打 11打点。11盗塁で盗塁王に輝きました。25歳を迎える2018年シーズン、大きく期待されている育成選手の1人です。
高校野球未経験の19歳のフルスインガー
和田康士朗(小川高校ー都幾川倶楽部硬式野球団ー富山GRNサンダーバーズー千葉ロッテマリーンズ 育成ドラフト1位)
中学時代での股関節などのケガの影響で、高校の野球部入部は断念。高校では、陸上部に所属します。走り幅跳びの自己ベストは6m45cmと当時から高い身体能力を見せていました。転機は、高校1年の夏。テレビ中継で高校野球の予選を観ていた際、旧友を発見。野球への想いが再燃します。
その後、父親の紹介で硬式クラブチーム都幾川倶楽部硬式野球団に入団。全日本クラブ選手権予選にも出場します。腕試しに受験したトライアウトで吉岡雄二監督の目に止まり、富山GRNサンダーバーズに入団。
入団1年目からレギュラーに抜擢され、打率.271と結果を残します。高校野球未経験のまま、プロの世界へ。ホークスの柳田悠岐選手のような豪快なフルスイングと50メートル5秒8の俊足が持ち味で、「トリプルスリー」を目標に掲げています。
選手の経歴を知り、努力を知り、観戦をもっと楽しもう!
あなたはこれまで、どのようにプロ野球選手それぞれのファンになっていましたか?
甲子園で活躍していた選手に引き続き応援する。プロ入り後一軍に定着し、その活躍を見て注目するようになる。
そういったパターンが多いかもしれません。しかし、今後は「ブレイク前の選手や、まだ全国的に無名の選手の過去の経歴や努力を知り、活躍していくまでを応援していく」というの流れも、楽しんでみてはいかがでしょうか。
すぐに情報が手に入るこの時代、これから活躍しそうな選手や応援したくなるストーリーを持つ選手を探し、成長を応援するというのも「通なファン」の楽しみ方と言えるでしょう。
ぜひあなたも、「応援したい育成選手」を探して、プロ野球をもっと楽しんでみてください!
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