マリナーズと再契約!メジャー屈指の岩隈久志のコントロールってどんなにすごいの?
- 2015/12/22
- メジャーリーグ
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コントロール・アーティスト
2015年12月18日(日本時間19日)にシアトル・マリナーズからフリーエージェント(FA)になっていた岩隈久志選手がマリナーズとの再契約を結び、セーフコフィールドで会見を行いました。ロサンゼルス・ドジャースとの契約が一度は破談に終わるアクシデントに見舞われましたが、13時間後にマリナーズが再契約を結びました。
2012年に楽天イーグルスからマリナーズへ移籍した時の契約は1年で150万ドル(当時のレートで約1億2,500万円)と日本での実績を考えると、決して高くはない契約でしたが、今回の再契約で年俸は1000万ドル(約12億1,000万円)の大幅昇給となりました。4年間メジャーリーグでプレーし、その実力が認められ、大型昇給を勝ち取った岩隈選手。今回は岩隈選手がメジャーで高い評価を受けている理由を探ってみました。
四球を出さない抜群のコントロール
岩隈選手の最大の持ち味と言えるのが『コントロール・アーティスト』とも形容される制球力の高さです。四球を出さない投手として定評があり、日本時代は与四球率2.00を記録し、メジャーへ移籍してからも2012年シーズンから2014年シーズンの平均与四球率は1.66を記録しました。この数字は450イニング以上投げているメジャーの現役投手の中で2番目となる数字でした。
少ない球数で打者を打ち取る投球術
2014年ア・リーグ1イニングの平均投球数ランキング
- 岩隈(マリナーズ) 14.20
- ヒューズ(ツインズ) 14.53
- ヘルナンデス(マリナーズ) 14.55
(10位 黒田(ヤンキース) 15.56)
次に挙げられる岩隈選手の凄さは、球数を少なく相手打者を打ち取ることができる投球術です。15勝を上げた2014年のア・リーグの1イニング辺りの平均投球数ランキングでは、14.20という数字を残し堂々のトップに輝いています。
100球を目安で投手を交代するメジャーの場合、球数が少なければ投げられるイニング数が増える可能性が高くなります。侍ジャパンの一員として出場した2009年のWBC決勝の韓国戦でも大会の規定で球数制限がある中で、当時のWBC史上最多投球となる7回3分の2を投げ1失点の快投を披露。日本の2連覇に貢献し、『影のMVP』と呼ばれました。
伝家の宝刀『スプリット』
さらに、メジャーで高い評価受けているのが岩隈選手の決め球『スプリット』です。日本時代にはほとんど投げていなかった球種ですが、空気抵抗が大きく変化球が曲がりやすいと言われるメジャーのボールの特徴を生かすために使い始めました。このスピリットという武器と岩隈選手の抜群のコントロールが相乗効果をもたらし、低めのボールになるスプリットで打者をゴロで打ち取り、長打を防ぐという岩隈選手の投球スタイルにより磨きが掛かりました。
青木との同級生コンビに期待
以上、岩隈選手がメジャーで評価を高め、高額年俸を勝ち取れた理由について3つの観点から掘り下げてみました。マリナーズと再契約を結んだことで、サンフランコ・ジャイアンツから移籍し、来シーズンからマリナーズでプレーする同級生、青木宣親選手との共演が実現することとなります。
「4年間、やってきた実績もあるし自信もある」
記者会見で岩隈選手はこう語りました。メジャー五年目を迎える来シーズン、どのような活躍を見せてくれるのか。今から楽しみですね。
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