甲子園の常連校からプロの主役へ〜智弁和歌山・日大三高出身選手たちに注目!
「プロでは大成しない」とは言わせない!
先輩たちを超える活躍を見せる両校の選手たち
2000年に3番武内選手(現ヤクルト)、4番池辺選手らを擁した強力打線が史上初の1大会3桁安打(100安打)を達成し、圧倒的な強さで優勝した智弁和歌山、そして3番内田選手(元ヤクルト)、4番原島選手らを始めとした強力打線で甲子園を制し、2011年にも全国制覇を成し遂げた日大三高。
どちらも高校野球ファンならファンの脳裏に強く焼き付いていることでしょう。しかし、話区活躍し、全国でも名門と呼ばれる両校出身の選手たちは、プロ野球の世界で数多く活躍している訳ではありません。
これまでにはどんな選手がいた?
上記の優勝メンバーで現在もプロの世界で現役としてプレーしているのは、智弁和歌山の武内選手と日大三高の近藤選手(共にヤクルト)のみです。しかし武内選手は守備にこそ定評があるものの、11年間で200打席を超えたことは1度もなく、21本塁打に留まっています。
近藤選手は2008年に10勝、2009年に9勝をあげたものの、13年間の通算では31勝という結果になっています。
日大三高の3選手の成績は以下の通りです。
関根潤三(投手・外野手、近鉄など)1950年~1965年
- 通算成績(投手8年間、野手15年間)
- 投手:65勝94敗 防御率3.43
- 野手:打率.279 1137安打 59本塁打 424打点
並木輝男(外野手、阪神など)1957年~1967年
- 通算成績(12年間)
- 打率.255 882安打 81本塁打 380打点
佐藤道郎(投手、南海など)1970年~1980年
- 通算成績(11年間)
- 88勝69敗39S 防御率3.15
過去を遡ってみても、長い歴史で40名以上がプロ入りした日大三高では、1950年~1965年に投手として、野手として1137安打を放った「元祖二刀流」として活躍し、4球団で監督も務めた関根潤三選手が一番1957年~1967年に外野手として活躍した並木輝男外野手(阪神、他)と1970年~1980年に主にリリーフとして88勝39セーブをあげた佐藤道郎投手(南海、他)の3選手しかおらず、いずれも数十年前の話です。そして智弁和歌山には主力として活躍した選手は未だに出てきていないのです。
長年の沈黙を破り、活躍し始めた両校OB選手
数十年以上、主力として活躍した選手がいない・・・そんな時代に終わりを感じさせてくれる選手も近年は出てきています。
西川遥輝(智弁和歌山→日本ハム)
- 2016年成績 打率.314 5本塁打 43打点
- 通算成績(5年) 打率.280 22本塁打 174打点
2014年に盗塁王を獲得してブレークした後も活躍を続け、2016年には打率3割を達成しています。同年の日本シリーズで放ったホームランも劇的でした。
岡田俊哉(智弁和歌山→中日)
- 2016年成績 57試合 3勝1敗 防御率3.20
- 通算成績(4年) 211試合 13勝14敗 防3.04
2013年に66試合に登板したのを皮切りにリリーフ投手としての地位を確立、2017年にはWBC日本代表にも選ばれました。
高山俊(日大三→明大→阪神)
- 2016年成績 打率.275 8本塁打 65打点
開幕からレギュラーとして活躍し、新人王を獲得しました。2年目のシーズンとなる2017年はさらなる飛躍が期待されます。
これからの活躍が期待される選手たち
前項でご紹介した3選手に続く選手としては、2016年に明治大学・JR東日本を経てプロ入りし、5勝をあげた関谷亮太投手(ロッテ)、その関谷投手と高校時代に続き、プロの舞台でもバッテリーを組んだ吉田裕太捕手(ロッテ)、そして慶応大学を経てプロ入りし、2017年シーズンは徐々に出番を増やしつつある横尾俊健内野手(日本ハム)などが挙げられます。
いずれも日大三高出身の選手ですが、小倉監督が近年は高校卒業時は基本的にプロ入りさせずに大学や社会人へ行かせるという方針に転換したことも関係があるかもしれません。一方、智弁和歌山出身の選手は、プロ入り直後は二軍で力をつけ、徐々に台頭していく。という傾向にあります。
また、現在は法政大学のクリーンアップを打つ森龍馬(4年)や、法政大学在籍時の2015年、ドラフト会議で指名確実かと思われるも指名漏れし、次のプロ入りチャンスに向けて腕を磨く畔上翔選手(法政大学→Honda鈴鹿)がアマチュア球界で活躍し、プロ入りを狙っています。
甲子園のスターがそのままプロのスターへ── 両校OB選手のこれからの活躍に期待したいですね。
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