プロ注目投手を育て上げる高校!つくば秀英&成田 考え込まれた投手陣の指導方法とは
- 2017/1/23
- 高校野球
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身体作りに関する徹底された考え方
「甲子園常連校」とは称されずとも、毎年プロのスカウトも注目する好投手を育て上げ、同地区の強豪校へ挑む高校があります。
しかし、特別有望な選手が集まっていたり、環境が整っているというわけではありません。では、いかにして好投手を育て上げているのでしょうか。
成田 (千葉)
主なOB
- 唐川侑己 千葉ロッテマリーンズ
- 中川涼 元ENEOS
高校時代、日本ハムの中田翔選手・東京ヤクルトの由規選手と並び高校BIG3の1人で千葉ロッテにドラフト1位指名を受けた唐川侑己選手。
2010年の夏の甲子園で、現在日本ハムで活躍する西川遥輝選手擁する強打の智辯和歌山を1点に抑え、ベスト4進出に大きく貢献した中川諒選手。
全国でもトップクラスの投球を見せる投手を育成している成田高校。バランスよく好選手を育てる練習方法と理論とは一体どんなものなんでしょうか?
指導方法:無駄を省き、質をとことん追求
成田高校グラウンドは様々なところにトレーニング器具が置いてあります。
まずライトの奥にあるプレハブ小屋にはウエイトルーム、投球練習場には様々なトレーニング用具があります。柔軟性の強化、可動域を広げるためのトレーニング器具、指の力を鍛える器具、股関節を鍛えるためのハードル、そして雨天練習場にはストレッチ用のマシンなど、さまざまな器具が揃っており、これらは怪我を防ぐためにトレーニングを重視しているからだと言います。成田のトレーニングの目的は、トレーニングの成果を夏にピークに持っていくことであると言えます。
やはり、戦国千葉を戦い抜く力を付けるには重要なものなのでしょう。まず、秋季大会後に各選手、身長・体重など14項目を測定し、それに合わせてどんなトレーニングが必要なのかを考える。
ある程度固定されたトレーニングをするチームも少なくありませんが、選手に必要な部分を重視したトレーニング内容を組むことによって、選手の伸び具合も他校と差がつきます。
また、成田は長距離のランメニューはあまり重要視していません。これは、短距離に特化することにより、実験的な要素を取り入れながら、スピードを伸ばしていく狙いがあります。
つくば秀英(茨城)
主なOB
- 山田大樹 ソフトバンクホークス
- 塚原頌平 オリックスバファローズ
- 野沢佑人 ソフトバンクホークス
毎年のように140キロ台を投げる好投手を輩出するつくば秀英。
2016年も好素材がおり、夏2回戦敗退も、最速149キロのエース右腕として君臨し、ドラフト指名が期待される長井良太選手、つくば秀英時代は二刀流で名前を売った白鴎大の大山悠輔選手は大学日本代表で4番を打ち、阪神タイガースで1位指名を受けました。同じく、つくば秀英出身で白鴎大の中塚駿太選手は最速157キロを誇る剛腕です。
指導方法:まずは体の使い方から。重要なのは肩甲骨と股関節
投手陣は入学時から森田監督に、まず身体の使い方を教わります。その中で、肩甲骨と股間接を重視しており、必要と思われる筋力トレーニングはあたりしていません。
「右投手の場合、まず左の肩甲骨をはがすように内側に入れる。そして体が開かないように、投げる瞬間に右の肩甲骨にぶつけるイメージです。軸を細く、鋭く回転させれば自然と腕は振れるんです」
このように森田監督は語ります。
砂を敷き詰めた約200メートルのトラックと、高低差約1.5メートルの坂路で負荷をかける。学校からグラウンドまでの約6キロを自転車で約30分走る移動でも、下半身を鍛えさせ限られた環境をフルに工夫して好投手を生み出し続けています。
限られた環境・時間をどれだけ上手く使えるか。
限られた練習環境の中で、投手を育て上げるつくば秀英。エースを軸に投打ともにバランスの取れたチームで戦国千葉に挑む成田。共通点は、「身体作り」。両校の考え方、指導方法は、どの高校でも参考になることでしょう。
工夫された練習方法で投手陣を鍛え、同地区の強豪校に挑み、またプロ注目選手も生み出す両校。つくば秀英・成田、両校のさらなる活躍に期待です!
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