「松井がいたからメジャーに来た」黒田博樹が追い続けた『松井秀喜』という背中






日米193勝の黒田博樹を成長させたある一人の選手

2015年シーズンのプロ野球界において、最も大きなニュースの一つがニューヨークヤンキースから広島カープヘ復帰した黒田博樹選手のニュースでした。

「僕に残された球数はそれほど多くない。一球の重みを考えたとき、カープで野球をした方が充実感を感じられるのではないかと判断した」

お金という目先の利益よりも自分の信念、生き方を優先した黒田選手のその真摯な姿勢は多くのプロ野球ファンに好意的に受け止められました。迎えた2015年シーズン、メジャーからの移籍1年目という決して簡単ではない状況の中で日本野球に適応し、先発ローテーションの一角としてチームの中では前田健太選手、ジョンソン選手に次ぐ11勝を挙げました。

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プロ生活19年を迎えて、日米で積み重ねてきた勝ち星の数は193個となりました。黒田選手をここまでの選手に成長させたのは、黒田選手が抱き続けてきたある一人の選手の存在がありました。

 

同級生ライバル松井と日本で繰り広げた名勝負

黒田選手が自身のライバルとしてインタビューなどで常々語っていたのが、巨人、ニューヨークヤンキースという日米を代表するチームで四番を務め、2012年に現役を引退した松井秀喜選手です。1996年に専修大学からドラフト2位で入団した黒田選手は、同学年で当時すでに巨人の主軸を張っていた松井選手を強く意識していました。

黒田選手はプロ入り初めての三振を松井選手から奪っています。巨人の4番に成長した松井選手に追い付けとばかりに広島のエースに成長した黒田選手は、松井選手が巨人からヤンキースへ移籍する2002年シーズンまで、数々の名勝負を繰り広げました。日本での対戦成績は67打数21安打の打率313、6本塁打、16三振という成績が残っています。

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松井を追ってメジャーへ!ヤンキースを背負った二人

松井選手がヤンキースへ移籍した2003年シーズンから5年後の2008年シーズン、黒田投手は広島カープからロサンゼルス・ドジャース移籍を果たします。元々メジャーへの憧れは持っていなかったという黒田選手でしたが、そんな黒田選手をメジャー移籍へ駆り立てたのも、やはりライバル松井選手の存在でした。

“彼のメジャー挑戦は僕にとっても大きなことだった。メジャーに憧れたことすらなかったに目を向けるようになった。松井がいたからぼくもアメリカに来たと言っても過言ではない。メジャーでもあの空間(本塁までの18.44m)で渡り合いたかった。”

2010年、2011年シーズンに二年連続二桁勝利を達成すると、2012年には松井選手が2003年から2009年までプレーしていたヤンキースへ移籍します。2012年シーズンから2014年シーズンまでの3年間、名門ヤンキースの背番号18を背負った黒田選手はチームのエースとして3年連続二桁勝利、ドジャース時代から合わせると、日本人ピッチャー史上初となる5年連続二桁勝利を達成し、メジャーを代表するピッチャーの一人と呼ばれるようになりました。

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運命の再会!『見えない絆』の存在

「巨人に勝っても松井に打たれたらスッキリしない。逆に、巨人に負けても松井を抑えていればスッキリするというか。僕の中ではそういう存在だった。」

2014年にこの両者は、黒田選手がヤンキースの選手として、そして松井選手がヤンキースの臨時コーチという立場で再会を果たします。黒田選手が松井選手に対しての率直な想いを打ち明けると、それを受けた松井選手は次のように語りました。

「よくライバルという存在を聞かれるけど、僕はそういうことを一度も思ったことがない。『このピッチャー打ちたい』とか『コイツだけには負けたくない』とか思って野球をやったことはないんですけど、今野球をやめて振り返ると、唯一そういう匂いがした。このピッチャー打ちたいなと思える存在だったんだなと今振り返れば思う。」

日本では広島のエース、巨人の四番としてしのぎを削り合い、アメリカではヤンキースのピンストライプのユニフォームを背負って重圧と闘い続けた二人。この両者にしか分からない『見えない絆』というものが存在したのでしょう。

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井本 佳孝

井本 佳孝

投稿者プロフィール

兵庫県生まれ愛知県出身/AB型/
【好きなチーム】
阪神タイガース
ニューヨーク・ヤンキース

【得意ジャンル】
プロ野球
MLB

【ライター実績】
『サッカーキング・フリー』原稿執筆
『サッカーキング・オピニオン』ライター
無料歌詞検索サイト『Utaten』コラム執筆


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