イチローはシーズンで30点防いでいた!?『守備防御点 DRS』って知ってる?

  • 2016/8/23
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「その選手の守備によって何点防がれたか」を示す

「この選手はエラーが少ない」と紹介されることがありますよね。失策数が少ない選手は守備力が高いと私たちは考えます。

しかし、本当の守備力は失策数だけでは計れません。肩の強さ、守備位置、守備範囲など多くの要因によって左右され、守備範囲が広いがゆえに、ギリギリのプレーでエラーが増え、守備率が下がるなんてこともありえます。そのように考えると正確な守備力なんて計れないと思ってしまいます。そこでメジャーで導入されたのが指標が「守備防御点」です。いったいどんな指標なのでしょうか。

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どんな指標なの?

メジャーリーグでは、すでに守備力の評価に使われている守備防御点(Defensive Runs Saved = DRS)。守備防御点は+5、-5のようにプラス・マイナスの点数によって示されます。5点多く防いだ選手は+5、5点多く失った選手は−5といった具合です。

数値を算出する際はすべての打球を映像に記録し打球の速度や軌道を分析します。またフィールドを細かく分割し、どんな速度・軌道の打球を処理したかを計算し数値化します。つまり、専門的な解析が必要ですが、中継プレーやダブルプレーなどの連携も数値化されるため、正確な守備力を計ることができます。

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守備防御点で見るイチローの守備力

2015年 マーリンズ イチロー +7.0

イチロー選手の守備力を例に挙げてみましょう。2015年ライトの守備での守備防御点は+7.0。イチロー選手は守備だけで平均野手よりシーズン7点多く防いでいることがわかります。イチロー選手の守備力は、依然として平均以上の守備力を誇っていることになります。

2015年 カージナルス ジェイソン・ヘイワード +22

ちなみに2015年シーズンで最高守備防御店を記録した右翼手は、ヘイワード選手でした。その守備でシーズンで22点も得点を防いでいたということになります。

2004年 マリナーズ イチロー +30

もう少し記録を探ると、イチロー選手の過去最高記録は2004年で+30。これは先述のヘイワード選手よりも8点も高く、全盛期の守備力の高さを物語ります。

2015年 レイズ キーマイヤー +42

また2003年に守備防御点が導入されてからの外野手最高記録は2015年にレイズのセンター、キーマイヤー選手が記録した+42となっています。

日本でも導入されるかも!?

日本ではまだあまりなじみのない守備防御点ですが、今後プロ野球界でも導入されることもありえるでしょう。守備力が数値として一目で分かるのでとても便利ですよね。ゴールデングラブ賞を受賞した選手が、実は守備防御点が低かったなんてことがあり、新たな守備職人を発掘できるきっかけとなる指標になるかもしれません。

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