バッティング練習と言えばティーバッティング?
打撃練習でよく行われる練習のひとつに『ティーバッティング』というものがあります。横から相手にボールをトスしてもらい、それを正面のネットに打つというもの。一見素振りよりも実戦的で、効率のよい練習にも思えるティーバッティングですが、落合博満氏はこのティーバッティングには反対しています。それは一体なぜなのでしょうか?
今回は落合氏がティーバッティングに反対する理由を紹介してみたいと思います。
ティーバッティングはしない
落合氏がティーバッティングに反対する3つの理由
①ボールの角度が悪い
落合氏は、ティーバッティングを否定する最大の理由として、「ボールの角度が悪く、実践的でない」という点をあげています。落合氏はバッティング練習は実戦に即していることが重要であるとしていますが、ティーバッティングは斜めからトスされるボールを正面に打つため、実戦とは程遠いそうです。右打者ならセカンド方向からのボールをセンター返しするということは、打球を引っ張り込むことにつながってしまい、目指すべき体の動きとは違ったものになってしまうとのこと。
ティーバッティングだとなかなか流し打ち、ボールを引きつけてうつということができない。トスを上げる相手に当たらないように引っ張りこんでしまうことにもなります。
②ボールの上部面をたたいてしまう
ティーバッティングが良くない練習である2つ目の理由として、落合氏は「ボールの上っ面を叩く練習になってしまうこと」をあげています。落合氏はいいバッティングをするためには、ボールに良い回転を与える練習、ボールの下にバットを潜らせる感覚がとても重要であるとしています。ところがティーバッティングでは、打球がネットの上を越えて行くことを避けようとして、スイングの軌道が外へ外へと向かい、ドアスイングになってしまうと落合氏は指摘しています。
ティーバッティングでは打球の軌道が最後まで把握できないので、自分の打った打球がどんな回転でどこまで飛ぶのか、ということがわかりません。打球の行く先をある程度距離を飛ばして確認できるロングティーなどであればいいということでしょうか。
③練習のための練習は必要ない
また、落合氏は、ティーバッティング自体が練習のための練習であり、時間の無駄であるということを指摘しています。ティーバッティングではフリーバッティングを行う選手たちがその準備のために行うことが多く、それはフリーバッティングで良いスイングをするための準備に過ぎないと述べています。
極論的な表現ではありますが、それが落合氏らしい合理的な考え方によって作られた表現方法なのかもしれません。
ティーバッティングはプロ選手の日常の練習としては上記の理由からあまり積極的にはおすすめできる練習ではない、と断定されていますが、初心者が野球を習得する際には良い練習なのか、聞いてみたいところです。
ティースタンドがおすすめ
ティーバッティングの代わりとなる練習として、落合氏はティースタンドと素振りを挙げています。また落合氏曰く、「バッティング練習=ボールを打つこと」ではなく、ひたすらバットを振り込むことであり、楽しくない練習ほど、その重要度は上がっていくと主張しています。ティーバッティングは確かに楽しいですが、自分の間合いでバットを振り込んで、ティースタンドを打つことで集中力が高まり、効率がよくなるとのことです。
是非皆さん、試してみてはいかがでしょうか。
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