さあジムに行こう!ダルビッシュ、ゴジラ、大谷、金本…あの名選手のトレーニングビフォーアフター
「不要」から「当たり前」へ
近年、日本球界においてウエイトトレーニングに対する考え方が一新されつつあります。「野球にウエイトトレーニングは必要ない」と言われた時代から、選手のさらなる成長のためにウエイトトレーニングは当たり前になりつつあります。ウエイトトレーニングによって、一流プレーヤーへ成長していった選手は数多くいます。さらには、一流から超一流にステップアップしていくための手段として、ウエイトトレーニングによる肉体改造を行い、見事成功した選手もいました。今回はそんな選手の中から、超一流選手たちのウエイトトレーニングのビフォーアフターをまとめてみました!
金本知憲
Before
入団当初の金本選手は、コーチから「転がして足を活かせ」と言われるほど身体の線が細く、非力でした。また、捻挫で足を痛め、監督に報告すると、「怪我をしているような選手はいらない」と2軍落ちを命じられるような選手でした。2年間でわずか47試合の出場で、打ったヒットは17本のみ。本人はクビも覚悟していたそうです。
After
1994年、トレーニングクラブアスリートという広島県にあるジムで、肉体改造を決行します。無理をしてでも食事を摂り、シーズン中でもウエイトトレーニングを欠かしませんでした。その結果、1994年後半からレギュラーに定着し、17本塁打を記録しました。翌年からはカープの主軸を任されるようになり、2000年には史上7人目となるトリプルスリー。阪神に移籍後は、2004年には打点王、2005年にはMVPを受賞します。そして、世界記録となる1,492試合連続フルイニング出場を果たし、「鉄人」と呼ばれるまでになりました。
ダルビッシュ有
Before
4年連続防御率1点台をマークするなど、「日本のエース」の地位を確立しつつあった2010年のダルビッシュ投手。2010年のシーズン前に転機が訪れます。金本知憲選手の自主トレを見学すると、シーズン終了後に肉体改造を開始しました。
After
195cm 90kgから筋力を増やし、10kg増量に成功したダルビッシュ投手。担当のトレーナーも「この時にメジャー仕様の身体が出来上がった」というほど肉体は進化しました。2011年6完封を含む18勝、リーグ最多の232イニングを投げ276奪三振。9回を投げても155キロ投げられるという通り平均球速も146.7キロから149.4キロまでアップしました。今でもストイックなトレーニングと体調管理があるダルビッシュの快投を支えています。
松井秀喜
Before
「日本を代表するホームランバッター」という称号を引っさげ、名門ニューヨーク・ヤンキースへ。しかし、メジャー移籍1年目は手元で動くメジャーリーガーのストレートに苦しみ、16本塁打に終わります。ゴロアウトはリーグ最多の223を数え、アメリカのメディアからは「ゴロキング」と揶揄されました。
After
メジャー1年目に苦しんだ「動くストレート」に対応する打法の習得のため、松井選手は2003年のオフに大幅な筋力増量を決行。そして、スタンスを広めにした打法で重心を低くし、ミートをより手元にしてもしっかりとボールに力が伝わる打法に改良しました。その結果、左方向へのホームランも増加。2004年のシーズンでは打率.298、31本塁打、108打点。そしてそのオフにもトレーニングを重ね、打率.305、23本塁打、116打点。ウエイトトレーニングによって、他のメジャーリーガーに引けを取らないバッティングを手に入れました。
イチロー
Before
プロ3年目の1994年、登録名を「イチロー」に変え、振り子打法で旋風を巻き起こします。史上初のシーズン200安打を達成し、首位打者・最高出塁率・ゴールデングラブ賞・MVPを受賞します。しかし当時180cmに対し、70kg中盤とプロ選手の中では細身の部類でした。
After
しかしイチローはこのシーズンの成績に満足することは決してありませんでした。強くしなやかな身体を目指し、ウエイトトレーニングに励みました。その結果、1994年シーズンは、リーグ3位の25本塁打、そして80打点で打点王に輝くなど、スケールアップ。その後、筋肉と神経の連動を高めると言われる「初動負荷理論」に基づいたトレーニングを始め、連戦が続くメジャーリーグでも休まず毎試合ベストコンディションでプレーできる身体をキープしています。
大谷翔平
Before
「二刀流」1年目。打っては打率.238、3本、20打点。投げては13試合に登板し、3勝で防御率2.61をマーク。試行錯誤しながらのシーズンでしたが、まずまずの成績を残し、投打共に「出場機会が増えたらどうなるのか」という期待を抱かせました。
After
1年目のシーズンオフ、「二刀流」完成へ加速するべく肉体改造に挑みました。ウエイトトレーニングによって、入団当初の86kgから94kgまで体重を増やし、体脂肪はそのままとい肉体で臨んだ2年目。その進化は皆さんもご覧になったと思います。投げては日本人最速の162km/hをマークし、登板機会もほぼ倍の24試合を投げ、11勝。打っては10本塁打。まだ20歳。大きくパワーアップした「二刀流」のさらなる来季以降の活躍に、ファンは今からワクワクしているでしょう。
ここに挙げた5選手は、この短い文では書ききれないほど、トレーニングを重ね、その結果が翌年以降の成長に表れているに違いありません。あなたがもし、「身体を動かしたい」「トレーニングのモチベーションが欲しい」と考えているのなら、この5人の選手たちについて調べてみてください。彼らの努力を知り、成果を知ると、思わずトレーニングしたくなるような気分になるはずです。
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