プレーだけでなく観戦にまで指標が存在するメジャー

WHIP,OPS,IsoD…　様々な指標が存在するMLBには、なんと観戦に関する指標まで存在します。FCI(Fan Cost Index)と呼ばれるこの指標はファンでも簡単に算出することができ、球団経営にも活かされています。

 

「この球場で家族四人が観戦した場合いくら必要か？」の目安を求める

この指標はマーケティング会社「チーム・マーケティング・リポート社」が考案したもので「家族4人で野球観戦をし、ホットドッグを食べ、お土産を買う」という一般的な「野球観戦」の中で消費される金額を球場ごとに算出することができます。

FCI＝ビール代×2ソフトドリンク代×4+ホットドッグ代×4+駐車場代+プログラム×2+野球帽×2+チケット(大人料金)×2+チケット(子供料金)×2

で求めることができます。

 

これをNPBの球団に当てはめると？

この式を元に2016年3月時点の球団公式サイトを中心に情報を集め、計算した結果このようになりました。

（単位:円）

球団名	ＦＣＩ	ビール	ソフトドリンク	ホットドッグ	駐車場代	プログラム	野球帽	チケット(大人)	チケット(子供)
ソフトバンク	16,460	700	260	420	2,000	670	3,000	1,000	500
楽天	16,500	700	300	400	1,500	1,000	3,000	1,000	400
ロッテ	17,100	700	250	550	600	1,350	3,000	1,300	300
広島	17,100	700	300	450	2,000	850	2,000	1,700	800
巨人	17,456	800	250	520	2,400	648	3,240	1,000	300
横浜DeNA	17,480	700	200	450	1,080	1,300	2,500	1,900	500
ヤクルト	17,720	750	250	380	1,500	800	3,500	1,300	500
日本ハム	17,820	650	260	310	2,500	1,000	2,670	1,300	900
中日	17,940	650	250	390	2,500	1,200	2,590	1,500	500
阪神	18,000	650	300	350	1,200	1,250	2,700	1,900	600
オリックス	19,680	750	250	550	3,000	500	3,090	1,600	800
西武	20,460	700	250	570	1,200	1,290	3,300	1,800	900
平均	17,810	704	260	445	1,790	988	2,883	1,442	583

※家族4人で最も安く済む席で観戦し、ファンクラブに入っていない場合を想定したチケット代や駐車場料金です。

※駐車場の無い球場は、最寄の駐車場を日曜日に3時間利用した料金としています

 

最もリーズナブルに野球観戦できるスタジアムはソフトバンクの本拠地・ヤフオクドーム

NPBで最も低いFCIの球団は16,460円のソフトバンク。最も高い西武とは4,000円の差が出ました。MLBでは「都市にある球場ほどFCIは高くなる」という傾向がありますが、NPBでは都市・地方関係なくFCIにバラツキが見られました。

 

観戦の際のひとつの目安として

初めて野球観戦に行く際や、今まで行ったことの無い球場へ行く際はこの数字が参考になります。ホットドッグやプログラムといった日本人の野球観戦には馴染みの薄いものに代えて「ジェット風船」や「メガホン」といったものを加えたオリジナルの「日本式FCI」を考案してみても面白いかもしれません。

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