5者連続打順間違い?!二者凡退でチェンジ?!高校野球草創期の地方予選の『珍』事件7選

  • 2016/8/4
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今では考えられないようなプレー・記録の数々

高校野球は100年以上の歴史を積み重ね、予選では毎年さまざまなドラマが生まれてきました。

その中でも高校野球が誕生した当時、地方大会の記録を振りかえると、驚くような大差のゲームや、その時代ならではの大らかさから生まれたエピソードが多々あります。

そこで、選手権大会草創期(明治~昭和初期)の地方大会での珍事・事件をあつめてみました。

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延長15回サヨナラ!・・・のはずがベース踏み忘れで甲子園を逃す

1956年予選決勝、藤岡高-足利工の試合。

延長15回裏に藤岡高は二死満塁からの安打で三塁ランナーがサヨナラのホームイン。歓喜の輪に加わろうと一塁ランナーは二塁を踏まずに仲間の元へ向かいましたが、それを見逃さなかった足利工の二塁手はボールを持って二塁ベースにタッチ。一塁ランナーのフォースアウトでサヨナラ勝ちから一転、延長戦継続となりました。

その後延長21回に足利工に決勝点を許し、藤岡高は甲子園を逃しました。

 

代表校が失格・辞退し三転

1939年、甲子園初出場を果たした帝京商業でしたが「小学生をベンチ入りさせていた」として資格違反で失格に。さらに日大三中も同様の選手資格問題を起こしていたとして出場辞退。

結局準決勝で敗れた早稲田実業が代表として選ばれました。

 

主審「試合が面白くないから真ん中に投げろ!」

東北大会決勝は強豪・福島師範が平商を圧倒し、4回表を終わって16-0の一方的な試合に。

福島師範が4回裏の守備に就く時に主審がタイムを掛け、福島師範ベンチに向かって

ワンサイドゲームで面白くないではないか!福島師範の勝利は確定的なのだから、真ん中に投げさせて守備のけいこでもしたらどうだ!

と言い捨ててプレーをかけました。

福島師範はその提案?のとおり打たせて取る投球に変更。それでも1失点のみに抑え、勝利しました。

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決勝戦前にグラウンドで熱唱したエース

1980年山梨県大会決勝。試合前の整備が進むなか、日川高校の2年生エース・広瀬正彦投手はグラウンドの中央へと歩み出るとスタンドの方を向いて

2年2組広瀬正彦、大会歌を歌います!

と叫ぶと「栄冠は君に輝く」を歌い始めました。歌い終わるとスタンドからは大拍手が贈られ、これで気分を良くしたのか広瀬は好投。甲子園への切符を掴みました。

 

5者連続打順間違い

1971年の熊本大会2回戦、3回裏に大雨で1時間以上の中断を挟み、迎えた4回裏の鎮西高校の攻撃。打順は9番から・・・のはずが8番打者が打席に入りました。しかしこの時点で両軍ベンチは気付かず、8番打者はヒットで出塁。

その後もなかなか気付かず、結局3番打者の打席で守備側からアピールがあるまで、5人の打者が打順を間違えていました。

 

二者凡退でスリーアウトチェンジ?

1974年山形県大会準決勝、山形電波は7番の菅野が打順を間違えて打席に入り、センターフライに倒れました。守備側のベンチはこれに気付き、アピールすると審判は「『打順間違い』と『中飛』を合わせて二死」と判定しました。

ルールでは打順を間違われた選手のみがアウトのはずで、審判の完全なミスでした。

次打者は三振に倒れてスリーアウト。これによって「中飛と三振の二者凡退でチエンジ」という珍事が発生しました。

 

判定でモメて両校がトーナメント棄権

東海大会での愛知一中-静岡中の試合、4-4の同点で終盤の場面。

打者がフルカウントの状況からインハイのカーブを空振り、しかし審判は、ノースイングであると同時に打者に球が当たったとしてデッドボールの判定を下しました。

愛知一中はこの判定に猛抗議、一向に引きさがる様子を見せず、日が暮れてサスペンデッドゲームに。その夜から愛知一中と静岡中の間で協議が続けられましたが結局決裂、両校ともトーナメントを棄権し、大会は進められました。

 

「予選珍事」はあなたの地方にも?

大正時代には日本各地で高校野球熱(当時は中学野球)が高まり、様々な「好ゲーム」「事件」が繰り広げられました。全国には、ここでは紹介しきれなかった「珍事」がまだまだ存在しているはずです。

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あなたの地方の高校野球の歴史を紐解いてみると、驚くような試合に出会えるかもしれません。

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