打力も兼ね備えたチームの顔!平成を彩った『名捕手』5選






常勝チームには打力を兼ね備えた『絶対的捕手』が存在

現在のプロ野球界全体で悩みの種となっている問題があります。それは、『絶対的な捕手』が存在しないことです。今シーズンセリーグで規定打席に到達したのは、ヤクルト・スワローズの14年ぶりのリーグ優勝に貢献し、ベストナイン、ゴールデングラブを受賞した中村悠平選手、一方パ・リーグで規定打席に到達したのは、同じくベストナイン、ゴールデングラブを受賞した西武ライオンズの炭谷銀仁朗選手だけでした。

過去のプロ野球を振り返ってみると、リーグ優勝を争う常勝チームには、守備力だけでなく打力も兼ね備えた『チームの顔』と呼べる捕手の存在がありました。そこで今回は、平成に活躍した攻守を兼ね備えた名捕手5人を紹介していきたいと思います。

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古田敦也(ヤクルト)

<NPBキャリアハイ、タイトル>

  • 128試合出場 打率.340 本塁打11 打点50(1991年)
  • 首位打者、ベストナイン、ゴールデングラブ、最優秀バッテリー(投手 : 西村龍次)

『平成を代表する捕手は誰か?』との問いに多くの人が答えるのがこの選手でしょう。1989年にドラフト2位でヤクルトに入団すると、5度の優勝、4度の日本一に貢献しました。打者としても一流で、入団2年目の1991年には捕手としては当時セ・リーグ史上初の首位打者に輝くなど通算8回のシーズン打率3割を記録しました。

 

谷繁元信(大洋、横浜、中日)

<NPBキャリアハイ、タイトル>

  • 134試合出場 打率.254 本塁打14 打点55(1998年)
  • ベストナイン、ゴールデングラブ、最優秀バッテリー(投手 : 佐々木主浩)

2015年シーズンに野村克也氏の持つ通算出場記録を更新しました。(3021試合)中日時代はリード面を評価されることが多かったですが、二桁本塁打を8度達成し通算229本塁打を記録するなど強打の捕手でもありました。1998年シーズンには横浜ベイスターズの38年ぶりのリーグ優勝に正捕手として、また『マシンガン打線』の一角として攻守両面で貢献しました。

 

城島健司(ダイエー、ソフトバンク、マリナーズ、阪神)

<NPBキャリアハイ、タイトル>

  • 140試合出場 打率.330 本塁打34 打点119 (2003年)
  • MVP、ベストナイン、ゴールデングラブ、最優秀バッテリー(投手 : 斉藤和巳)

<MLBキャリアハイ、タイトル>

  • 144試合出場 打率.291 本塁打18 打点76(2006年)
  • ルーキーオールスターチーム

昭和を代表する打撃を兼ね備えたキャッチャーが野村克也選手ならば、平成を代表する打力を兼ね備えたキャッチャーと言えば城島健司選手でしょう。2003年には3割30本100打点を記録し、リーグMVPに輝きました。2006年にはシアトル・マリナーズに移籍し日本人捕手として史上初のメジャーリーガーとなり、捕手のレギュラーとして144試合に出場する傍ら、1年目から18本塁打を記録するなど強打の捕手としても活躍しました。

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矢野燿大(中日、阪神)

<NPBキャリアハイ、タイトル>

  • 126試合出場 打率.328 本塁打14 打点79(2003年)
  • ベストナイン、ゴールデングラブ、最優秀バッテリー(投手 : 井川慶)

中日時代からリード、打撃共に評価されていたものの、当時の中日のレギュラー捕手、中村武志の壁に阻まれレギュラーポジションを奪えませんでした。しかし、1997年オフにトレードで阪神タイガースへ移籍したのを機にプロ野球界を代表する捕手に成長します。2003年には打率.328を記録するなど、阪神の18年振りのリーグ優勝に大きく貢献し、MVP投票では井川慶に次いで2位にランクインしました。

 

阿部慎之助(巨人)

<NPBキャリアハイ、タイトル>

  • 138試合出場 打率.340 本塁打27 打点104(2012年)
  • MVP、首位打者、打点王、最高出塁率、ベストナイン、最優秀バッテリー(投手 : 内海哲也)

打撃のある捕手不足が懸念されている近年のプロ野球界において、孤軍奮闘とも言うべき働きを見せているのが、巨人の阿部慎之助選手でしょう。2011年に統一球が導入され、各選手が軒並み成績を落とす中、2012年には捕手としては1991年に古田敦也選手が記録した最高打率を更新する打率.3404を記録し、MVP、首位打者、打点王を獲得しました。2013年のWBCでは日本代表の『主将』、『4番』、『正捕手』の3役を兼任するなどプロ野球界の顔に君臨しました。

 

期待される若手キャッチャーは!?西武森、阪神梅野らの成長に期待

以上、攻守を兼ね備えた5人の捕手を紹介してきました。今後彼らのような選手に育つ選手は現れるのでしょうか。候補を探していくと一番に挙げられるのが、西武ライオンズの森友哉選手でしょう。入団2年目となる今シーズンは主に指名打者、外野手として打率.287、本塁打17を記録しました。捕手再転向も噂される来シーズン以降、どのような成績を記録していくのかは注目であります。

セ・リーグにおいては、阪神タイガースの梅野隆太郎選手に注目です。プロ一年目の2014年には7本塁打を記録するなど長打力の持ち主です。2016年から阪神タイガースの一軍兼バッテリーコーチに就任する矢野燿大コーチの元、攻守ともにどのような成長をしていくのかは大いに期待したいところです。

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期待の選手として2選手を紹介しましたが、これらの選手たち以外にも守備面だけでなく打撃でも観客を沸かせてくれるスター捕手の出現に期待したいものです。

あなたが期待するキャッチャーは誰ですか?

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井本 佳孝

投稿者プロフィール

兵庫県生まれ愛知県出身/AB型/
【好きなチーム】
阪神タイガース
ニューヨーク・ヤンキース

【得意ジャンル】
プロ野球
MLB

【ライター実績】
『サッカーキング・フリー』原稿執筆
『サッカーキング・オピニオン』ライター
無料歌詞検索サイト『Utaten』コラム執筆


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