ザ・アニキ
数々の偉大なプロ野球記録を打ち立てた、真の4番打者・金本知憲。
阪神タイガースの監督になったのちも、若手への熱血指導が注目されますが、現役時代、多くの野球関係者が、あれほど練習熱心な野球選手は見たことが無いと驚くほど、真摯に野球に取り組んだアニキが、引退試合で述べた言葉は
「若い時に、もっとバットを振っていたら…」
という意外な一言。これほどの選手でも、まだ野球人生で練習が不足していたと感じることに驚嘆します。
強靭な肉体は一日にしてならず
1992年、広陵高~東北福祉大を経て広島東洋カープにドラフト4位で入団した金本知憲選手は、野球人としては体の線が細く野球選手としては非力でした。しかし己の肉体を鍛え上げ、フルイニング出場1492試合という世界記録を樹立するような偉大なホームランバッターへと変貌を遂げました。
それは決して順風満帆ではなく気の遠くなるような厳しい鍛錬の積み重ねの日々。更には2010年3月、右肩棘状筋断裂という大ケガを負いながら復活のために血の滲むようなリハビリを続けたことも。
単に記録だけではなく、骨折していたにも関わらず試合に出場し右手一本でヒットを放つなどの勝負強さを兼ね備え、記憶に残る打者でもありました。野球ファンからは親しみを込めて「アニキ」と呼ばれ、多くの人々に愛されました。
金本選手についての声
「カネさんは練習のための練習をするのではなく、すべて勝負しているんです」
赤星憲広
「カネがタイガースに来て、多くの影響を選手に与えたのは間違いないです」
矢野燿大
「自分がこうだと思ったら、それを信じてやりきる。努力のすごさ、信念のすごさを感じる。それを私は、金本から教わった気がする」
中井哲之(当時の広陵高校公式野球部コーチ)
「カネの一番のすごさは、いろいろあるけど、やっぱり連続試合フルイニング出場の世界記録やと思う」
清原和博
不朽の記録
フルイニング出場1492試合という大記録はもう破られることはないと思います。それほど難しい記録だと思います。地道な鍛錬、それも決して惰性ではなく毎回勝負をし続けた積み重ね。その大事さとかっこよさを教えてくれた不朽の選手だと思います!
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金本知憲
1968年4月3日、広島県生まれ。180cm、88kg。右投げ、左打ち。広陵高~東北福祉大、1991年ドラフト4位で広島東洋カープに入団。2003年FAで阪神タイガースに移籍。前人未到の1492試合連続フルイニング出場の世界記録保持者。2012年10月9日引退。2016年阪神タイガース監督就任。
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