【調べてみた】『はじめての甲子園』から一気に頂点へ!夏の甲子園『初』出場『初』優勝校
- 2016/7/26
- 高校野球
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「初出場初優勝」は過去15校!直近は2013年の前橋育英!
甲子園初出場校は、球場の独特な雰囲気に飲み込まれ、自分たちの野球ができないまま終わってしまうことが多くあります。そんな中で、最初から最後まで自分たちの野球を貫き、初出場ながら栄冠に輝く高校は数少ないものです。
そこで「初出場初優勝」を果たした15校の中から、戦後に達成した8校を中心に調べてみました。
年代別の初出場初優勝
- 戦前:7校
- 40年代:湘南(49年:神奈川)
- 50年代:四日市(55年:三重)
- 60年代:三池工(65年:福岡)、興国(68年:大阪)
- 70年代:桐蔭学園(71年:神奈川)、桜美林(76年:西東京)
- 80年代:なし
- 90年代:大阪桐蔭(91年:大阪)
- 00年代:なし
- 10年代:前橋育英(13年:群馬)
夏初出場以前のセンバツでの甲子園経験
※第1回センバツ開催以降(1923年以降)の優勝校でカウント
- 夏初出場以前にセンバツで甲子園経験アリ:8校
- 春夏通じて甲子園経験なし:湘南、三池工、桐蔭学園
優勝メンバーからのプロ入り選手
- あり:前橋育英(高橋光成)、大阪桐蔭(2人)、興国(2人)、湘南(佐々木信也)
- なし:桐蔭学園、桜美林、三池工、四日市
初出場初優勝後の夏の甲子園成績
その後出場なし:湘南、三池工、前橋育英
その後出場あり
- 四日市(1回:67年) 0勝1敗
- 興国(1回:75年) 1勝1敗
- 桐蔭学園(5回:84年、91年、92年、97年、99年) 7勝5敗 ベスト8
- 桜美林(3回:77年、98年、02年) 3勝3敗
- 大阪桐蔭(7回:02年、05年、06年、08年、12年~14年) 24勝4敗 ベスト4、優勝3回
強烈なインパクトを残した初出場初優勝校
「甲子園勝率10割」三池工(福岡)
炭鉱の町からの出場となった三池校は、初戦で優勝候補・高松商から延長13回逆転サヨナラで勝利すると準々決勝の報徳学園戦でもサヨナラ勝ち、さらに準決勝も再びサヨナラ勝ちで勝ち上がりました。
決勝では後にプロ入りする木樽正明率いる銚子商と対戦し、0対0で迎えた終盤にチャンスを生かし先制、そのまま銚子商を無失点に抑え栄冠を掴みました。
その後の三池工は現在(2016年)まで甲子園の出場はなく、甲子園での「勝率10割」となっています。
「伝説の始まり」大阪桐蔭(大阪)
現在は名門校の仲間入りを果たし、春夏5度の優勝を誇る大阪桐蔭。その初優勝は初出場で達成されたものでした。
春季大会で5試合連続コールドの強力打線は甲子園でも躍動し、3試合で二桁得点を叩き出す豪打で帝京や星稜といった名門を撃破。一気に頂点まで登りつめました。
実はこの年の大阪桐蔭はまだ創部4年目。創部4年目での全国制覇は歴代最速記録となっています。
「22年振りの”初優勝”」前橋育英(群馬)
大阪桐蔭の初出場初優勝以降、22年間「初出場初優勝」を達成した学校はありませんでした。
2013年に出場した前橋育英は2年生エース・高橋光成(現西武)が1回戦2回戦を連続完封で下すと、次の横浜戦も1失点完投、続く準々決勝の常総学院戦では9回の土壇場で相手のエラーから逆転するミラクルで勝ち上がりました。
決勝でも9回裏、一打逆転サヨナラのピンチを高橋は見事三振で切り抜け、15校目となる初出場初優勝を果たしました。
「初出場」から始まる伝説
「どんな強豪校も初めは『初出場』だった」という、とあるマンガの主人公のセリフにもあるように、どんなチームの歴史もすべて「初出場」から始まります。今年の夏の初出場校の中にも「初優勝」を果たし、そこから伝説の強豪校となるチームがいるかもしれません。