最速141キロ 立教大学の「小さな大エース」田中誠也が勝てる理由
- 2018/9/21
- アマチュア野球
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ストレートMAX球速も141キロ。なぜ田中投手が勝てるのか注目してみた。
2018年シーズン、東京六大学野球で目立つのが大阪桐蔭出身選手の活躍。大阪桐蔭出身の選手が在籍しているのは、早稲田大学、法政大学、立教大学、慶應義塾大学の4大学。9名が在籍しており8名がリーグ戦に出場。
中でも立教大学の田中誠也投手は、140キロ近い速球とキレのある変化球で打者を翻弄する技巧派左腕として、リーグ1位の防御率1.16、6勝1敗の好成績を挙げています。リーグ戦通算10勝。この白星は2年春から記録したものです。これからもこの調子で勝ち星を積み重ねれば、10勝、15勝、20勝と勝ち星を伸ばせる可能性を持った左腕です。
田中投手は、長身から角度のあるボールを投げるわけでも、力でバッターをねじ伏せる剛速球を持っているわけではありません。身長は173cm。ストレートの催促も143キロ。なぜここまで安定して勝ち星を積み上げることができるのか?今回は、田中投手が勝てる理由に注目してみました。
中学・高校時代から目立っていたコントロールの良さ
小学校3年時から野球を始め、中学時代は生駒ボーイズに所属。完全試合を1度、ノーヒットノーランを2度記録するなど、当時から実力のある選手でした。
大阪桐蔭進学後、1年秋からいきなりベンチ入り。全国制覇を成し遂げた2年の夏の甲子園では、2試合に先発。八頭戦は無四球7奪三振の快投で、完封勝ちを収めました。
自らの代となった2年秋には、57イニングを投げて74奪三振。防御率1.58の好成績をマークし、センバツへチームを導きます。翌年行われたセンバツでは、準決勝までの4試合に先発。2試合連続完封も記録しました。
優勝候補同士の対決となった夏の大会 2回戦履正社戦では、寺島成輝投手(スワローズ)と投げ合い、1失点完投勝利を挙げました。
高校時代から、大舞台でも自分のリズムを崩さず、テンポよく投げこむピッチングスタイルが際立っていました。
立教大学進学後、2年春から台頭を表す
立教大学へ進学後は、1年春からマウンドに上がります。 2年春から登板機会も増え、3勝・防御率2.93の活躍で35季ぶりの優勝に大きく貢献し、投手ベストナインを受賞。飛躍の春となりあました。法政大学戦では、1安打1四球、打者27人完封でリーグ戦初勝利を挙げました。
2018年の春季リーグ戦では6勝をマークし、着々と白星を積み重ねています。
なぜ田中投手はチームを勝利に導けるのか?
絶対的な変化球があるわけでもない。誰もがうなる150キロにせまるストレートがあるわけでもないし、体が大きいわけでもない。何故彼は大学の聖地神宮球場で成績を収めることができるのでしょうか。
球種
・ストレート
・スライダー
・カーブ
・チェンジアップ
持ち味は、ストレートと変化球のコンビネーション。両サイドに投げ分けるコントロール。そして、テンポの良さであると言えるでしょう。
さらに田中投手の投球を分析していくと、特筆すべき点がありました。それは、初球のストライクの確率。他の投手に比べて20%以上高い、約80%を記録しています。
初球でファーストストライクを取ることによって、その打席で投手優位に駆け引きを進められることは、想像できると思います。事実、2017年のプロ野球では、以下のような数字が出ています。
初球ストライク時の打率 .265
初球ボール時の打率 .383
重要な初球。高い確率でストライクを取ることは、簡単なことではありません。では、どのようにファーストストライクを取ればいいのか?ぜひ、今後立教大学の田中誠也投手の初球に注目してみましょう。田中投手の勝てる理由「初球」に注目です。