野球のワンランク上の観戦術!ストップウォッチで分かる5つのデータ
スコアブックからは分かりずらい実力を手軽にデータ化
野球の記録にはあやふやな部分が多く、それによって選手を過大評価・過小評価しすぎてしまう事が多々あります。例えば「盗塁」で考えてみても、それは「走者の脚が速かった」のか「捕手が弱肩だった」のかを記録から判断することは難しいです。
ストップウォッチを使ってプレーを「時間」という尺度で計ることで、その選手の本当の「実力」を見極めることができます。
1.投手のクイック
計測方法:投手がセットポジションから動いたらスタート、捕手のミットに収まったらストップ。
プロでは1.30秒以下で早いとされます。
DeNAの久保投手はクイック0.99秒というタイムで盗塁を防いでいます。
2.捕手のスローイング
計測方法:捕手が捕球したらスタート、二塁手(遊撃手)のグラブに収まったらストップ
計測する機会が少ないためイニング間の送球を見て計測してもいいでしょう。
プロでは2.00秒以下で「スローイングが早い」部類となります。ヤクルトの古田選手は捕球から送球までの動作が速いうえに強肩であったため、送球タイムは1.80秒を切り、盗塁を許しませんでした。
3.盗塁
計測方法:ランナーが動いた瞬間にスタート、二塁(三塁)ベース到達でストップ
計測する難易度が高いので、ビデオカメラで撮影したものを見返しながら計測してもいいでしょう。
元阪神の赤星選手の盗塁タイムは3.20秒で、この数字は歴代トップクラスだそうです。
※「投手のクイック」+「捕手の肩」と「盗塁」のタイムを比べることで、盗塁を仕掛ける目安になります。
4.打者走者の足の速さ
計測方法:インパクトの瞬間にスタート、一塁到達の瞬間にストップ
外野へ抜けるヒットの場合一塁手前でスピードを緩める可能性があるので、内野ゴロで一塁を駆け抜けた際のタイムを重視したほうが良いです。
プロでは右打者の場合4.20秒、左打者の場合4.00秒を切れば俊足とされ、イチロー選手は3.69秒というタイムを叩き出しています。
5.内野手のスローイング
計測方法:ゴロ捕球でスタート、一塁手のミットに収まったらストップ
内野手の「取ってから投げるまで」と「一塁までの送球のタイム」を足した数字になります。
Max158km/kの強肩を持つMLBの遊撃手・シモンズ選手はショート定位置から1.5秒台の送球をします。
※注意しなければならないのが、ショートやセカンドなどでは「塁間の深いところ」からの送球と「セカンドベース付近」からの送球では一塁までの距離に差が出てタイムが大きく違う点。その部分を理解したうえでこのデータを扱いましょう。
ストップウォッチを持って球場へ!
ストップウォッチを使った観戦は、選手のデータが少ない高校野球の観戦の際にオススメです!
この夏はストップウォッチを持って球場へ出か掛けてみてはいかがでしょうか?