『サイン』はいわば暗号
野球では監督は『サイン』によって選手に対してプレーを指示します。相手に内容を悟られないように作戦を遂行するためです。そんなの携帯使えばいいじゃーん、LINEでいいじゃーん、と思ったアナタはすっかり現代っ子ですね。野球はまだそこまで技術革新を許していません。
ハイレベルな試合になるほど、相手チームにサインの意図がバレる可能性が高くなるため、そのリスクを回避しようとしてそのサインはどんどん複雑になっていきます。もしかすると皆さんも野球をしていてサインに混乱したことがあるかもしれません。そもそも覚えきれなかったなんてこともあったかもしれません。
今回はサインにどのような種類があるかをまとめてみました。
サインの仕組み
1.フラッシュサイン
サインの出し手の動きや動作で意図を伝える最も単純な形式です。
例)
- 帽子を触ればバント
- 顎を触れば盗塁
などなど。しかしフラッシュサインという形式は相手に確実にバレるので試合で使われることはあまりありません。
2.最初もしくは最後に触った動作がサイン
これはサインを複雑化したように見せかけて最初か最後に触った箇所がサインだという形式です。「帽子を触る」がバントの場合、最初に帽子を触ればバントで2回目などに触った場合は有効になりません。これは非常にわかりやすいのですが、相手にもバレる可能性が高いので注意が必要です。
3.キー形式
キーとなる動作、サインを有効にする動作をまず決める形式です。キーを触ったあとの動作が作戦になります。
例)キー:「帽子を触る」、盗塁:「胸を触る」の場合
「帽子を触る→胸がさわる」では有効になりますが「ベルトを触る」→「胸をさわる」では有効になりません。
こちらは選手はキーを注意してみるだけなので、わかりやすく、相手にもばれにくいです。もしバレたとしても、キーとなる動作を変えるだけで、相手を撹乱することもできます。
作戦いろいろ
サインが伝える意味はチームによって様々ですが、強豪チームほど緻密だったり、逆に単純だったりします。
基本的には
- 待て
- バント
- 盗塁
- ヒットエンドラン
などが主流ですが、チームによっては
- バントエンドラン
- セーフティスクイズ
- バスターエンドラン
など、細かく分けられている場合もあります。
多くのサインを使いこなせるようになるためには、当然チームとしてそれなりの練習が必要になります。またサインを出す側(監督など)にも技術が求められます。サインを複雑にして相手を錯乱してやろういう思いが過ぎて、何のサインを出していたか自分自身でわからなくなってしまい、取り消しのサインを出しまくる、なんてことになって味方まで錯乱してしまうということになるのも、それはそれで愉快ですけどね。
筆者が体験した失敗例
監督が足を組んだらスクイズ
スクイズのサインだけは相手チームにバレたくなかった中学時代の監督の力作サインです。複雑なサインを手で出しながら、足を組むか組まないかだけでスクイズかどうかの意図を伝えてました。ちなみに腕も組んだらツーランスクイズでした。ランナーやバッターの見落とし、監督が間違えて足を組む、などのトラブルが多発しました。イスがない座れない場所では特におすすめしません。
座っている監督が出しているように見せかけて後ろのコーチが出している
少年野球時代にありました。椅子に座っている監督が複雑に出しているように見せかけて、後ろのコーチが腕を組んだりメガネを外したりしてサインを出すのです。
これも、監督が邪魔でコーチが見えない、コーチが監督をやたら避ける、監督がコーチをチラ見しまくる、選手がコーチをガン見している、選手側がサインを見るタイミングが難しい、など、それぞれでトラブルが続出したため、廃止になりました。
結局シンプルイズベスト?
あまりユニークな方法にし過ぎると、勝敗を左右しかねないのでやっぱり結局はシンプルなものがいいのかもしれません。できれば少しずつ色々なサインを試してみるのがいいんじゃないでしょうか!
いいね!して
いち早く記事を読もう!
▼ ▲
G-TIMESベージに[いいね!]しよう!